先日、エチオピア大使館の一等書記官の通訳を担当しました。
CMCというNPO団体の主催によるパーティでのことです。
この写真は、私が担当したテーブルでの記念写真。
撮られ慣れているのか 自然体で伸び伸びした様子の子供たちと、書記官Chalaさんの控えめで恥ずかしそうなピースサインが微笑ましい 笑
「通訳をお願いできないか?」とCMC代表から連絡が来た時、
「チャレンジしてみたい」という気持ちとともに、実は「私にできるだろうか」という不安もありました。
英語は好きで、外国人の知り合いは何人もいますが、私は流暢に英語を使いこなせるレベルではありません。
語学留学の経験もありませんし、オフィシャルな場で通訳の経験もありません。
さらに正直に言いますと、英検やTOEICのスコアも大して良くないですし(試験を受けるメリットを感じなくなり、その後は試験を受けるのをやめました)、相手の英語が聞き取れずに緊張することもあります。
そのような私が、今回通訳を引き受けることにした決定的な理由は「やってみたい」という好奇心でした。
当日、パーティ会場では、私と同じ通訳担当などのボランティアスタッフがいました。
そのスタッフたちに初めましての挨拶をしつつ(今回初めてのイベント活動でしたので、顔見知りはほとんどいません)、どの場面でどう通訳するかの擦り合わせをし、準備できることは全ておこなったと思ってようやく安心できました。
ところが、です。
表彰式で書記官が子供たちに表彰する場面で、想定外のことがおきました。
「ほんのひと言(書記官が)祝辞を述べるので、その通訳もお願いします」と事前に言われていましたが、私が担当した書記官はひと言ではなく少々長くお話されていました。
また、聞き慣れない英語のアクセントが多く、私はうまく聞き取れずに固まってしまったのです。
「表彰される子供、その親御さん、書記官、そしてCMCプロジェクトのみなさんに恥をかかせたくない」
と思いながらも、思いと行動を満足に一致させることができず、私は他のベテランスタッフにサポートしていただきながらその時間を終えたのでした。
申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、パーティはどんどん進行していきますので、気持ちを切り替えてその時その時にできる最善を尽くしました。
このブログでみなさんに知っていただきたいことは、
私は完璧ではないということと、
周りは常に優しい、私+周り=完璧、ということ。
例えば、
英語をカッコよくしゃべりたい
海外の友達を作りたい
国際恋愛に憧れる
英語を使ってボランティアやビジネスをしたい
etc…
このように、英語を使って何かを実現したい時、周りの力を借りてこそ進展するものもあると思うのです。
だから、モチベーションが下がったり、自分にはできないんじゃないかと一瞬思ったとしても、それらはいつでも切り替えることができるし、自分をサポートしてくれる人だっている、ということをぜひ信じてください。
そしてそれを信じられるからこそ、本領発揮できたりするものです。
パーティの話に戻します。
私は、大勢の前で話をするより、少人数でその場を和ませるほうが得意です。
今回のメインである「子供たちと大使館の方との橋渡し役」は、5人テーブルを担当することになった私には楽しみな役どころでした。
表彰式と違ってリラックスできたこともあり、書記官が子供たちに関心を持っている様子を肌で感じながら、橋渡し役をさせていただきました。
緊張気味で無口だった子供たちは、だんだんその場に慣れてきて、書記官からの質問に英語で答えるなど 微笑ましくて温かい交流ができました。
中でも印象的だったのは、将来の夢の話です。
ひとりの子供が「医者とかになりたい。両親が医者でその姿を見てきたから。」と話してくれた時、書記官は大変感銘を受けていました。
日本語を理解できないこの書記官が、去年体調を崩して病院に行った時、(日本の)お医者さんたちの対応がとても素晴らしかったそうです。
書記官は、その話をシェアしながら「あなたもきっと素晴らしい医者になれますね」と伝えてくれました。
また、「あなたも大使になってエチオピアと日本をぜひつないでください」とにこやかにおっしゃっていました。
このパーティ会場にいた皆さんの共通キーワードは ”世界平和” & ”国際協力” 。
年代も様々、
国も様々(数か国の外交官が出席)、
考え方も当然様々な人たちが
織りなす空間は 大変和やかでpeacefulでした。
そのような場に私も参加できたことを嬉しく思いました。
後日私は、私が通訳を担当したエチオピア大使館の一等書記官にEmailを送りました。
テーブルのみんなで撮った記念写真と、テーブルの子供たちの平和に関する提言内容(書記官が関心を持っている様子だったのでCMC事務局から取り寄せました)を添付し、
パーティに参加してくれたお礼と合わせて、SNSに写真を掲載して良いかの確認のメッセージを送ったのです。
すぐに届いた書記官からの返信メールは、私の名前も書記官の気持ちを表す言葉も一切なく、そっけない感じの必要最低限の事務的な内容でしたが…、
実はその書記官から友達リクエストがきて 現在Facebookフレンドとしてつながっています。
最後に、「完璧ではない」という言葉を「多様性がある」と表現し直し、このブログのタイトルに含めて締めたいと思います。
何かを感じていただけたら幸いです。